2025年3月から順次竣工を迎えている「三田ガーデンヒルズ」。その外観デザインからランドスケープ、共用部のインテリアに至るまで、プロジェクト全体のデザインを横断的に統括するマスターデザインアーキテクトを務めたのが、東京・港区に拠点を置く建築設計事務所「ホシノアーキテクツ」です。2026年5月には、同社の公式サイトで三田ガーデンヒルズの設計思想とデザイン詳細が公開され、この住まいがどのような思想のもとに描かれたのかが、あらためて明らかになりました。本記事では、ホシノアーキテクツがこれまでに手がけてきたレジデンスから、竣工済みのもの、そしてこれから完成を迎えるものまで、その代表的なプロジェクトをご紹介します。三田ガーデンヒルズという住まいの背景を知るうえで、そのデザイン思想を読み解くひとつの手がかりとなるはずです。 <目次> 1. ロンドン、ドバイ、そして東京。星野裕明氏の歩みホシノアーキテクツ代表の星野裕明(ほしの・ひろあき)氏は1973年生まれ。2000年に英国のホプキンスアーキテクツに入社し、ロンドンとドバイの両拠点で経験を積み、プロジェクトディレクターとして欧州・中東・日本のプロジェクトデザインを担当したのち、2012年にホシノアーキテクツを設立しました。現在はホプキンスアーキテクツ日本代表を務めるとともに、ホシノアーキテクツの代表取締役を務めています。ホプキンスアーキテクツでは、東京の大規模複合開発などにも携わり、国際的な都市開発の経験を重ねてきました。こうした経験は、建築単体だけでなく、その土地の歴史や文化、周辺環境まで読み込みながら空間を構想する、現在のホシノアーキテクツの設計姿勢にもつながっています。三田ガーデンヒルズにおいても、ホシノアーキテクツはマスターデザインアーキテクトとして、ファサード、ランドスケープ、インテリアを含むデザインを手がけています。▲ 三田ガーデンヒルズ グランドエントランスの様子 2. 都心レジデンスの系譜まず、ホシノアーキテクツが手がけたレジデンスを、竣工年順に振り返ってみます。 パークコート渋谷 ザ タワー(2020年竣工・渋谷区)ホシノアーキテクツがマスターデザイナーとして、ファサード・インテリア・ランドスケープのデザインを担当した地上39階建てのタワーレジデンスです。「Full of Color, Full of Life」をコンセプトに、渋谷の多様性や創造性をデザインに取り入れています。▲ パークコート渋谷 ザ タワー(三井不動産サイトより引用) ミッドタワーグランド(2020年竣工・中央区月島)ホシノアーキテクツがデザインパートナーとして、ファサード・インテリア・ランドスケープのデザインを担当。月島の地名にちなみ「月」をモチーフとしたデザインを取り入れ、建物頂部やグランドエントランスには、印象的なアーチを配しています。▲ ミッドタワーグランド(三井不動産サイトより引用) 東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー(2020年竣工・港区)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして、ファサード・インテリア・ランドスケープのデザインを担当したレジデンスタワーです。竹芝ふ頭の海や周辺の豊かな緑、世界へとつながる立地に着目し、外装には「Creative Sail」をコンセプトに、海を感じさせる「帆」をモチーフとしたデザインを取り入れています。▲ 東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー(公式サイトより引用) パークコート神宮北参道 ザ タワー(2023年竣工・渋谷区)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして、ファサード・インテリア・ランドスケープのデザインを担当したタワーレジデンスです。明治神宮や神宮外苑、新宿御苑など周辺の緑豊かな環境を背景に、「NEST」(巣)をコンセプトとした外観デザインを採用。建物の随所に曲線を取り入れ、周辺環境とのつながりが演出されています。▲ パークコート神宮北参道 ザ タワー(三井不動産サイトより引用) GRAND MARINA TOKYO パークタワー勝どき ミッド/サウス(2023年竣工・中央区)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして、ファサード・インテリア・ランドスケープのデザインを担当した大規模な複合開発です。「Sailing Towers」をキーワードに、2棟のタワーを中心とした街並みをデザイン。住宅だけでなく、広場や水辺、歩行者空間などを含め、周辺の街とつながる一体的な景観が実現しました。▲ GRAND MARINA TOKYO パークタワー勝どき ミッド/サウス 三田ガーデンヒルズ(2025年竣工・港区)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして参画した、総戸数1,002戸の大規模レジデンスです。「OLD CRAFT & NEW TECH」をコンセプトに、1929年に完成した旧逓信省簡易保険局庁舎の記憶を継承しながら、新たな住まいとして誕生しました。▲ 三田ガーデンヒルズ 外観 パークコート覚王山山門町(2025年竣工・名古屋市千種区)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして参画した全34戸のレジデンスです。「FLUID & CRAFT」をコンセプトに、エントランスからラウンジに至る共用空間を素材や光の演出にこだわってデザイン。ラウンジからは庭園を望める構成となっています。▲ パークコート覚王山山門町 外観(三井不動産プレスリリースより引用) 3. これから完成を迎えるプロジェクト現在進行中のプロジェクトにも注目が集まります。 ザ 豊海タワー マリン&スカイ(中央区、2026年11月下旬竣工予定)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして参画する、総戸数2,046戸のツインタワーです。「BALLOON TOWERS」をコンセプトに、2棟のタワーを一体的にデザイン。海辺の立地を活かし、建物の外観から共用空間、ランドスケープまで、プロジェクト全体のデザインを手がけています。▲ ザ 豊海タワー マリン&スカイ 完成イメージ ブランズタワー大崎(品川区、2027年5月中旬竣工予定)ホシノアーキテクツが外観・インテリア・ランドスケープのデザイン監修を担当する地上40階建てのタワーレジデンスです。目黒川の自然環境をもとに「Fountain Towers」をコンセプトとしてデザインされたタワーで、ホシノアーキテクツはレジデンスに加え、オフィスや公園を含む「大崎リバーウォークガーデン」の景観づくりにも参画しています。▲ ブランズタワー大崎 完成イメージ(東急不動産HDプレスリリースより引用) Brillia Tower 乃木坂(港区、2028年1月中旬竣工予定)ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして参画する、総戸数104戸のタワーレジデンスです。乃木坂の豊かな緑を身近に感じられる立地を活かし、建築・インテリア・ランドスケープを一体的にデザインしています。▲ ブリリアタワー乃木坂 完成イメージ このほか、パークタワー大阪堂島浜(大阪市北区)やパークタワー栄(名古屋市中区)でも、ホシノアーキテクツがデザインに参画しています。パークタワー大阪堂島浜ではファサードデザイン、パークタワー栄ではマスターデザインアーキテクトとしてファサード・ランドスケープ・インテリアを担当。いずれも、その土地の特性や周辺環境をふまえた建築と空間が形づくられています。 4. 国際的な評価の広がりホシノアーキテクツの仕事は、国内外の建築・デザインの分野でも評価されています。2025年から2026年にかけては、複数のプロジェクトで受賞・選出が発表されました。GRAND MARINA TOKYOの一部として整備された人道橋「黎明小橋」は、Architecture MasterPrize 2025のARCHITECTURAL DESIGN Infrastructure部門でWinnerを受賞。またLIT Lighting Design Awards 2025でも受賞し、2026年1月にはAACA賞2025 美術工芸賞奨励賞に選ばれました。▲ 黎明橋から見える白い橋が「黎明小橋」(写真右側の建物群がGRAND MARINA TOKYO、左側はベイシティ晴海スカイリンクタワー、DEUX TOURS(ドゥ・トゥール)イーストタワー/ウエストタワー) さらに、「東京ドームシティ ランドスケープリニューアル」は、ヨーロッパを巡回する建築展「Architect@Work – Project Exhibition 2025/2026」に選出されています。こうして見てみると、ホシノアーキテクツが手がけているのは、住宅だけではありません。人々が暮らす場所から、街を歩くための橋や広場、都市の風景まで。ひとつひとつの場所に向き合い、その土地ならではの魅力をどう引き出すかを考えてきたことが、こうした幅広い仕事につながっているのかもしれません。 5. 次回(後編)、三田ガーデンヒルズを徹底解説後編では、ホシノアーキテクツがマスターデザインアーキテクトとして参画した三田ガーデンヒルズについて、「OLD CRAFT & NEW TECH」というコンセプトの意味するところから、パークマンション棟のエントランス、センターヒル棟の共用空間、そして約7,700㎡のランドスケープまで、その設計思想を詳しく紐解いていきます。現在、弊社では三田ガーデンヒルズ パークマンションの物件(164㎡・3SLDK)をお預かりしております。ご購入をご検討中のお客様は、お気軽にお問い合わせください。また、三田ガーデンヒルズのご売却をご検討中のオーナー様には、【最短1営業日】で売却査定をお出ししております。 三田ガーデンヒルズに関するお問い合わせはこちら:https://mgh.sevensignatures.com/#contact