都心でありながら、どこか懐の深さを感じさせる麻布エリア。三田ガーデンヒルズから西へ足を延ばせば麻布十番のにぎわい、その先には元麻布の高台が続きます。また、南西方面へ進めば南麻布の落ち着いた住宅街、北には東麻布の穏やかな街並み、そして近年大きな注目を集める麻布台が広がります。各国大使館が点在する都市景観と、江戸以来受け継がれてきた起伏ある地形。歴史と地勢が重なり合う麻布エリアは、他の都心とは異なる奥行きを備えています。本記事では、「麻布」という名がつく各エリアの特色を、地形や歴史からひも解きます。 <目次> 1. 「麻布」の歩み現在の麻布エリア一帯は、かつて小規模な集落や農地が点在する地域でした。江戸幕府の成立後、主に武家地として整備され、その周辺に町場が形成されていきました。▲ 麻布通り(2025年撮影) 麻布エリアは武蔵野台地の南東部に位置し、古川(渋谷川)沿いに刻まれた谷と台地が複雑に入り組む、起伏のある地形が特徴です。低地には町人町が広がり、高台には大名屋敷が置かれ、高低差を活かした街が形成されました。▲ 一の橋交差点近くの新広尾公園からのぞむ三田小山西地区方面。写真左奥に見えるのは、三田一丁目の高台に位置する「三田ガーデンヒルズ」(2025年8月撮影) 2. 麻布十番|門前町として受け継がれるにぎわい麻布十番は江戸時代、寺院や街道を中心に形成され、やがてにぎわいを見せるようになりました。▲ 麻布十番商店街 その歩みを語るうえで欠かせない存在が、「麻布山 善福寺」です。善福寺は、平安時代の天長元年(824年)に弘法大師によって開かれたと伝えられています。幕末には初代アメリカ公使館が置かれ、日米交流の舞台となり、福澤諭吉など近代日本を支えた人物が足を運んだことでも知られています。▲麻布山 善福寺 こうした歴史のもと、十番周辺には商いの場が広がりました。現在の麻布十番商店街にも、その記憶は息づいています。老舗と新しい店が並び、地元の買い物客と訪れる人々が行き交う光景は、江戸時代から続く “人が集まる場所” としての姿を今に伝えています。▲ 麻布十番商店街に掲示された「酉の市」開催に伴う交通規制の案内(2025年撮影) 3. 元麻布・西麻布|武家地の記憶を宿す邸宅街元麻布もまた、かつて大名屋敷が連なり、由緒ある武家地とされるエリアです。高低差があることで光や風の抜け方が変わるため、区画ごとに異なる表情を見せます。こうした要素も、この土地ならではの個性といえるでしょう。▲ 元麻布三丁目周辺(2025年撮影) 西麻布は、江戸時代には武家地が中心でしたが、明治維新後に区画転換が進み、大正期にかけて宅地化が進みました。▲ 西麻布と広尾を結ぶ堀田坂。広尾ガーデンヒルズや日本赤十字社医療センター方面へ続く 4. 南麻布|外交の歴史が息づく国際住宅地南麻布では、明治維新後に武家地が華族邸宅や外国公館へと転用され、明治期以降、各国の公館が集積するようになりました。現在も多くの大使館が所在し、国際色豊かな住宅地として知られています。▲ 南麻布に位置する東京ローンテニスクラブ また、有栖川宮記念公園の地は、かつて盛岡藩南部家の下屋敷が置かれた場所です。明治29年(1896年)に有栖川宮威仁親王へ譲られ、昭和9年(1934年)に東京市へ寄付されました。現在は都立公園として整備されています。▲ 四季折々の表情をみせる有栖川宮記念公園 5. 東麻布・麻布永坂町・麻布狸穴町|坂と街路に残る歴史のかたち東麻布は、東京タワーや芝公園に近接するエリアです。住宅やオフィスが立ち並びながらも、落ち着いた街並みが広がります。▲ 東麻布(写真左)から赤羽橋駅・芝地区方面(2025年撮影) 隣接する麻布永坂町と麻布狸穴町は、麻布台へと続く坂道に沿って広がる町です。麻布永坂町周辺では、戦後の幹線道路整備や一の橋交差点周辺の再整備によって街路が再構成され、現在の街区が形づくられました。また、「狸穴(まみあな)」という地名は古くからの地形名とされ、狸にまつわる伝承は後世に生まれたものといわれています。▲ 狸穴坂から東麻布をのぞむ光景(2025年撮影) 6. 麻布台|新たな都市像を描く“台地”の再解釈麻布台は、その名の通り台地上に広がるエリアです。かつては住宅地や大使館などが立地していましたが、近年の再開発により街並みは大きく姿を変えました。なかでも2023年に開業した「麻布台ヒルズ」は、国際都市・東京を象徴する新たなランドマークとして国内外から関心を集めています。▲ 麻布台ヒルズ 森JPタワー こうした再開発の動きは麻布台にとどまりません。麻布十番に近接する三田小山西地区でも再開発が進められ、街の景観が大きく変化しつつあります。(参考:三田小山西地区第一種市街地再開発事業について)▲ 「パークコート麻布十番東京」の建設が進む三田小山西地区の様子。ザ タワー ノースとザ タワー サウスの区画間通路付近より(2025年3月撮影) 7. 麻布と三田|高台が継ぐ都市の本質麻布十番、元麻布、西麻布、南麻布、東麻布、麻布永坂町、麻布狸穴町、麻布台。それぞれ異なる表情を持ちながら幾層にも重なってきた歴史が、この地ならではの奥行きを形づくっています。実は、麻布十番・東麻布と隣接する三田一丁目もまた、武家地の系譜を受け継ぐエリアです。今もっとも注目を集めているレジデンスのひとつ「三田ガーデンヒルズ」は、旧逓信省簡易保険局庁舎の跡地であり、イタリア大使館やオーストラリア大使館、綱町三井倶楽部など歴史ある建築物が並ぶ港区三田エリアにて、2025年春から順次竣工を迎えています。 麻布のにぎわいと静けさを日常に取り込みながら、三田の高台に住まう。それは、この地が育んできた環境を、日常の中で享受するということなのかもしれません。 Seven Signatures Internationalでは、現在、三田ガーデンヒルズ パークマンション棟(2LDK/87平米)等の未公開物件をお預かりしております。ご購入をご検討中のお客様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。また、当該物件のご売却をご検討中のオーナー様には、最短1営業日でご売却査定をお出ししております。 お問い合わせはこちら:https://mgh.sevensignatures.com/#contact 今後も、三田ガーデンヒルズや近隣の情報、都心の不動産市場に関する最新動向をお届けしてまいります。